5年前にNagisaに入社し、日記アプリやファッションメディアなどの立ち上げ、運営に携わってきました。今年の4月まで代表直下の社長室で行っていた採用業務を、新しく設立した採用プロジェクトチームに移管し、1人で立ち上げを行いました。私が入社した際は6人ほどの会社が4月から10名以上の方に仲間に加わって頂いくことで今では50名前後になり、会社と組織とサービスの成長を日々感じております。

事業側の人間が人事をやるにあたって、当初考えていた採用プロジェクト全体像から、今までやってきた事を忘備録的にまとめると共に、Nagisaとしてどのような考えで採用を行なっているかを知ってもらえれば幸いです。

 

まずは採用全体像の整理

上記の通り、横軸に入社までの経緯、縦軸に採用に関する打ち手を用いたフレームワークに当てはめ、アクションプランを整理しました。

Findyさんの採用関連の記事を読み漁りつつ、アプリマーケティングに携わっていた際のフレームワークを混ぜて作成しています。
下記記事参照
採用担当者向け 採用マーケティングの全体像を整理しました

後は全体的な時間軸を短期、中長期と定めて取り組みを実施。

上記では省いてますが、大前提としてMissionVisionValueは全体の土台となるので改めて経営陣、全社ですり合わせする事は必須です。これまでの採用は代表自らが先導していたものであり、今回の採用プロジェクトチームの立ち上げも代表と私から発足をしたものだったので、一般的な人事部主導のプロジェクトとして先行してたら、、と思うと結構大変なんだろうなーと他社さんの事例を聞いてると強く感じます。

採用経路の把握

まずは何と言っても「採用人数の充足」というのが最重要目標だったので思いつく限りの採用経路を羅列する所から始めました。

具体的には

  • 求人媒体掲載
  • スカウトメール
  • 人材エージェント開拓/折衝
  • 社内外リファラルキャンペーン
  • 自社メディア発信
  • イベント登壇
  • 自社への直接応募

なお、創業から今年の4月まではWantedlyを中心とするPull型の採用が中心だったので、母数を増やせさらに短期での効果が出やすい求人媒体の利用、人材エージェントさんの開拓から着手する事にしました。

それぞれ露出回数(imp)、募集への反応率(CTR)、内定率(CVR)などのアプリマーケティングで用いた指標を使い、数値管理と最適化を目指します。

 

採用経路毎の最適化

求人媒体の利用、人材エージェントの開拓、および関係構築において、各指標毎に下記の事を実施しました。クリエイティブの文章作成や露出方法に関するフィードバックなど、各運営社様にご協力頂くことで成功したプロジェクトであり、改めて多くの人に協力いただけたことに感謝しております。

■PV増加施策

  • 求人媒体の新規開拓
  • 求人媒体上での特集掲載(Wantedly内のPickup掲載やCareertrek内の特集掲載。)
  • Wantedly内の検索最適化
  • エージェントさんへのプレゼン
  • スカウト送付
  • リファラルキャンペーン(紹介者へインセンティブ)

上記いずれも初期費用がかかるプランは選択せず、成果報酬プランのみの利用です。特集掲載や検索最適化は各媒体毎の表示ロジックを想定して仮説検証を繰り返しました。今後機会があれば有料掲載媒体でも最適化できるか試してみたいですね。

■CTR増加施策

  • 求人票のサムネイル画像、タイトルのABテスト
  • エージェントさん用採用要件文言の最適化
  • スカウト文面のABテスト

求人票はMission訴求、人訴求、プロダクト訴求、実績訴求など訴求テーマをカテゴリー分けし試しました。

例えばWantedlyさんは人訴求が良いと思い込んでいましたが、プロダクト訴求で数値が良い時もあったりと、媒体毎に変動性は高いと思うので出来れば週1位の頻度でクリエイティブを変えると良いのかと思います。

スカウト文面は非常に手間はかかりましたが、一斉送信は行わず必ず事業部側と相談した上でユニークで文章を作成していました。媒体によっては返信率40%を超えたりと一定数の効果を保てたので現在も事業部側のメンバーと相談しながら文章作成を行なっています。

■CVR増加施策

  • 選考フローの柔軟な変更
  • 採用会食の実施
  • 入社前課題の実施

カジュアル面談の実施はもちろんですが、候補者の方の熱量や職種に応じて先行フローは変更して行きました。いきなり代表が面談にでる場合もありますし、エンジニアの方には最初からエンジニアの責任者が面談を担当するなど社内で基準を設けて実施しました。内々定が決定後も、グリップや意識上げ、最終的な意思確認の為に採用会食は必ず実施していました。おかげでここまで入社後の大きなイメージのギャップはなくミスマッチによる離職はない状態です。

 

上記を実施し、まずは応募者数が前月比200%以上で増加した事から始まり、複数経路でエンジニアを含む10名以上の入社に繋がりました。

 

自社コンテンツの発信

採用目標の充足後は応募数の増加だけではなく、Nagisaの考えに接点を持ってくれる人を増やすべく中長期の施策として以下を実施しました。

  • Wantedlyフィード発信
  • 自社ブログ開設
  • 勉強会、イベント登壇

 

フィードは人や組織、Mission/Visionに即した内容、ブログは職能技術という住み分けで実施しています。

ターゲットもフィードはWanetdly内の方(Nagisaを少しでも知っている前提)、ブログは外部技術者(Nagisaを知らない前提)として設計し発信しました。

上記の数値や運営体制、効果検証については次回のブログにて紹介します。

全社巻き込み型「全員人事」の意識

上記はもちろん私一人でできる訳もなく、事業部メンバーにかなり協力してもらいました。業務もある中、時には相当の工数を割いてもらう事もありましたが、全社で採用を盛り上げてくれたメンバーの皆さんには感謝です。(スケジュール厳しい中ありがとうございました。。mm)

具体的には

  • カジュアル面談含めた面談参加
  • 媒体拡散
  • イベント登壇
  • ブログ執筆
  • インタビュー実施
  • 候補者紹介

採用において、全社が積極的に関わることが前提として、主体性を持ったメンバーが揃っている事が非常に重要です。その際に意識したポイントが2点ありました。一つ目は、採用活動の為に職能毎にチームを分ける、定期採用mtgを開催するなど仕組みを用意した事。そして、二つ目が全社会での呼びかけ含めた対面でのコミュニケーションを意識した事、振り返ると仕組みに関しては今より詳細に設計する必要はあるのですが、やりきる空気感、シラけない雰囲気作りなどなど定性的な面も非常に重要だと思います。

これから人事チームを立ち上げるみなさまもいるかと思いますが、ぜひ全社での採用の意義を経営陣を巻き込んだ上で全社員に発信し、主体的に取り組めるような環境、および雰囲気作りをまずはしてみてください。

採用への関与を評価基準に入れちゃってるという他社さんのお話も聞いた事があり、それもありだなとは思います。もしくはValueなどの行動指針に加えちゃうなど。ただフェーズ毎に良し悪しはあるので、その時点で実行しやすい設計と実行者の選定が重要だと感じました。

 

今後は

自社で情報発信を続けると共に、引き合いを増やして行きたいと考えています。前者をPush型のマーケティング期と捉えると、後者はPull型のブランディング期と考え実施して行きます。

  • ブログ経由の二次媒体掲載
  • 技術イベントやカンファレンスへの登壇
  • 他媒体での連載

などなどを考えています。

 

過去のイベント事例

人気アプリの”中の人”が語りまくり!3社合同イベント実施をしました。

マンガボックス、comico、コミックエス、マンガZEROのグロースハックの裏側を聞いてきた

上記のような合同イベントは今後も増やして行きたいのでぜひ一緒にお取り組みできる会社さんがおりましたらお声がけ頂けますと幸いです。

 

最後に

読んで頂きありがとうございます。気になる事柄やご不明点などありましたらお気軽にお声がけください。

現在はオープンポジションで募集していますので、ビビッと来た方は下記より話を聞きたいをポチって頂ければ嬉しいです。

また前回弊社葛山がブログに書いた101 LIVE!などを話すSwift勉強会「Nagisa.swift」も開催するのでご興味ある方は下記よりご応募ください!

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