今回のブログでは求人媒体別の数値と共に、多くの採用担当者さんが苦労するであろう複数媒体の管理方法について書きます。

組織体系について

媒体を使用する目的は「短期での採用目的の充足」です。事業予算が決まり、人員計画が出た後に複数媒体で展開し各ポジションを3ヶ月以内をめどに採用する場合に使用しております。
中長期ではこの外部媒体比率を下げていき、リファラルと自社メディア経由の応募者比率が過半数を超える事をテーマとして持ちつつ、短期での目標充足の為に媒体への出稿をしておりました。またここでは掲載時点で報酬が発生する媒体は除いております。
現在の開発メンバーはスモールチームでどのポジションもリーダー、マネージャーのようなスキル、マインドを求めております。


上記組織体型ではなく


こちらに近い開発体制だからです。

有料掲載型の媒体はどちらかというと母集団を確保し、上記でいう同職種メンバーA,B,C〜のような複数人員を採用するのに適しているのではと考えているので今回は見送っておりました。

媒体選定

媒体選定の軸は母集団があっているか、弊社側で働きかける事が多いかを重視しました。

  • 母集団があっているか
    ターゲット層がいるかどうかですが、採用競合を選定し、そこでの採用事例があるかどうかで判断しました。
    (新規サービスは人員DBもフレッシュなので積極的にタッチしようと思っています。)
    また応募者のプロフィールの充実度なども判断基準です。

  • 弊社側で働きかける事が多いか
    スカウトや、クリエイティブのPDCA、アクション、足跡の確認、特集など掲載後は待ちぼうけではなく、こちら側でコントロールできる部分が多いかどうかを判断しています。
    また掲載順位や掲載位置なども最適化の余地があるかどうか見極めます。

以上の選定基準で求人媒体は以下を使っております。

  • Wantedly
  • Careertrek
  • Green
  • ビズリーチ
  • 転職ドラフト
  • indeed

それぞれの数値を確認していきます。

Wantedly

創業当初から使っており、弊社採用者の8割以上がWantedly経由です。

  • 求人掲載
  • 求人掲載位置(Pickup)最適化
  • 職種毎の検索最適化
  • スカウト

上記ファンクション毎に最適化していました。
Pickup掲載や職種毎の検索最適化は、PV数×シェア数×タイトルとキーワード×CTRの順に影響度が高く設定されていた様な気がします。応援合戦なども一定数効果ありでしたが、上記の通りPV数の方が重要比率が高い(っぽい)のでインフルエンサーに一発シェアされるのが一番でした。シェアは水モノなのでそれ以外のタイトル、キーワード、CTRはABテストなどを繰り返し最適化して行きました。人物訴求やキャラクター訴求、ロゴ訴求など複数試して圧倒的一位と思われた人物訴求よりもキャラクター訴求の方がCTRが高いケースもあったので、思い込みはせずテストを繰り返す必要があります。

スカウトに関しては候補者様のリスト選定、文言作成どちらもエンジニアマネージャーを巻き込み実施しました。
職種、言語、サービスカテゴリー、新着、ログイン時間などを加味し候補者様を気になるリストに格納し、エンジニアと共に一人一人見て、ユニークでスカウト文章を作成し送付しています。上記の通り新着やログイン時間でソートしているのでアクティブな候補者様が多く既読率はほぼ100%でした。返信率はそこから30%前後、良くて40%の時もありました。せっかくのスカウトもアクティブではないと開封される事すらされないので、新着やログイン時間でのソートはオススメです。

Careertrek

若年層向けスカウトサービスです。
– 求人掲載
– 求人掲載位置最適化
– スカウト
– 足跡

母集団は第二新卒に近いような比較的若手人材が多いように思います。ただ返信率は10%前後で高めなのでアクティブな方は多く登録しているかと思います。
また度々言語別や年収別などの求人特集があるので、それに合わせて条件を調整すれば特集に掲載される率も高くなりimp増加が見込めます。また応募が特集に掲載されると足跡も増えるので、少しでも自社を気になってくれた方へスカウト送付でき、返信確率が上がりました。結果、優秀な若手インフラエンジニアの採用に繋がっています。

Green

スカウトだけでなく「気になる」で候補者の方に接触できます。気になるを押して行き、マッチングしそうであればスカウトを送るという使い方をしていましたが、返信率も高めでよかったです。こちらからアクションを起こせる範囲が広いのはいいですよね。募集やスカウトの改善も含めもっと最適化出来そう。

ビズリーチ

エンジニアは今の所母集団合わずという所でした。ただ常に登録数も増えているので今後も引き続き追う方が良さそうですしビジネス職では採用があったので継続しています。

転職ドラフト

母集団が一番よかったと思います。

採用には至ってませんが、かなり母集団がいいです。例えば競合さんの現役エースなども登録してたりするのですごくチャンスがありますしプロフィールも十分な量記載されているのでこちらも一通一通きちんとエンジニアと一緒に作成し、スカウト返信率は40%でした。「野望」を書く欄があるのでマインド面でのマッチング度合いがわかりやすいです。ただ転職意思が強いユーザーは総じて多くないと思ったので長期で追うのが良いかと思います。
また年収提示に関しても他社さんの状況を知れたりするのも参考になりました。今後も参加したい。

Indeed

無料でも使え求人を公開しておくだけでも何件かは来ます。まずは全職種公開してその後CPCで出稿するのが良いのかなーと。出稿までは至りませんでしたが今後アルバイト募集から試して見ようかなと思っています。数値に合わせて自分で運用できるので、求人出稿をインハウス化されたい企業さんには適していると思います。

以上各媒体のトピックです。時期、ポジションで各社違うと思うのですが、最適化の概要とTipsが参考になれば幸いです。定常的に運用は続けていく必要はあるかと思うので今後も既存媒体を運営しつつ、新規媒体があれば積極的に使っていければと考えています。また自社サイトへの誘導をFBやTwitterなどのSNS広告で運用していくのも試してみたいです。動画クリエイティブのディレクションとFB、Twitterの出稿は以前自分で行なっていたので最適化してどこまで母集団を形成できるかは今後チャレンジしたいです。

媒体の一括管理

上記つらつらと書きましたが、僕が使う媒体はこの程度ですが、企業によっては10以上の媒体に出稿しているケースもあるかと思います。各担当者さんは応募確認、面談ステップ確認、日程調整を各々の媒体で行わないと行けず非常に手間がかかるかと思います。

このような数値管理を媒体毎に一部手動、一部自動化しながら使ってましたが、面倒くさい。ATSの導入を検討し何社さんかお話を伺いましたが、自動連携ではなく結局CSVでのアップロードになってしまうなど、学習コストと実働コストを加味して見送ってしまいました。

媒体を一括管理し、自動で収集してくれるサービスはないもんかと思っていたらありました。

HERP

採用コンサルとして協力して頂いていたHERPさんが上記の課題を解決できるプロダクト作ってました。これは超便利な予感。

毎朝、各媒体を開いてチェックしなければ行けませんでしたが、これで一括管理出来るのと見たいデータが見れるので正式リリースが待ち遠しいです。

マーケターの方なら分かるかと思うのですが、FOXやPartyなどを毎朝見て数値確認してた感覚に近いです。

採用マーケーターのAIアシスタント的なサービスとして捉えてます。

今後、候補者さんやHPを訪れてくれた方のデータも蓄積して、自社オンラインマーケにも活かそうと思っています。(もちろん許諾の取れる範囲です。)

パッケージされた求人媒体出稿メニューももちろん使いますが、自社独自のDB、マーケティング、企画によって一番相性の良い母集団を形成出来るのではないかと考えています。

100人受けて1人受かるなどではなく、Nagisaを好きになってくれた人が僕らもメンバーになって欲しい人なら一番幸せなんじゃないかなと。

今後も自社独自の採用手法を確立させていきますのでどうぞよろしくお願い致します。